メニエール病の再治療

メニエール病と私

はじめてメニエール病の治療を試みた30歳前半から天候の変化によるめまい感はあったりしましたが、大きな症状があらわれることなく数年が経ち、気づけば30歳後半になっていました。

子育てなどの環境の変化もあったためか、その頃にまた大きなめまい症状が数回続けて現れるようになったため、近所に耳鼻科が開院され聴力検査などの機器が揃っているとの触れ込みにすがり受診をしました。

その耳鼻科の先生からは、突発性難聴と同様に聴力の低下が著しい事とめまいの症状があるため、ステロイドの治療が必要との判断でした。

ステロイド治療というのは病院に勤めている身としてはもちろん知っていることなのですが、メニエール病に対してステロイド治療を行うというのは初めて聞く内容でした。

ですが、症状が重いためクリニックでは処方できる量が限られているため、大学病院などの大きな病院に行くことが必要とのことで、近所の大学病院の先生を紹介され、受診をすることになりました。

ですが、その先生との出会いがよもや私にとって最良の出会いになるとは思ってもみませんでした。

大学病院を受診した先生からは、メニエール病は内耳に水が貯まるために起きるものなので利尿をはかることが大事であるということ、ストレスが原因なのでストレスを軽減することという説明を受けました。

その説明は、以前受診した先生からも伺っていた内容でしたが、一番の違いは内服する処方が違っていました。

メニエール病でまず処方される内服薬はイソバイドと呼ばれる利尿剤です。

それに神経の回復をはかるためのメチコバールというビタミン剤と血液循環を良くするためのアデホスコーワという内服薬が通常処方され、以前の病院でも処方された内容でマストな内容なようです。

薬剤師の方もそれがメニエール病や突発性難聴などのめまい症状を呈する疾患の治療薬との認識のようです。

それに合わせて、ステロイド治療を行うということでステロイドの処方も受けました。

ステロイドの処方については紹介して頂いた先生からも伺っていたことで、紹介して頂いた先生からも上記の処方薬3点はすでに頂いていたため、驚くことではありませんでした。

ステロイドの内服による治療は結果的に大きな変化が現れることなくすぐに中止となり、大学病院の先生からはもう1点内服薬が処方されました。はじめに治療を試みた病院からは、これ以上処方できる薬はないと言われていたため、まだあるじゃんと正直に思ってしまいました。

その処方された内服薬は、漢方薬の苓桂朮甘湯というものでした。

大学病院の先生からは、あくまで薬は治すためのものではなく薬で症状を軽くすることはできても治すことはできないという旨の説明をうけ、内服薬に頼るのではなくあくまで運動をしたりストレスを発散するための行動を起こすことを促されました。

苓桂朮甘湯を内服するまで、一番私を悩ましていた症状は耳閉感でした。

耳閉感があるとめまいがいつ起きても不思議ではないという感覚でいたため、とにかく耳閉感という症状から解放されたかったのですが、苓桂朮甘湯を内服した次の日からその耳閉感が嘘のようになくなり驚きました。

そして3ヶ月間ほど内服を続け、その間めまいは起きることなく、聴力も徐々に取り戻していきました。

またさらに3ヶ月ほど内服を続けたのですが、もう一歩聴力の回復が図れず、先生からは安定剤の内服を進められました。

まだ薬があるんだと思ったのですが、安定剤というと正直やや抵抗があり、もうしばらく様子を見ることにしました。

その後3ヶ月後に受診をしたのですが、やはり聴力に変化が見られなかったため、安定剤でも軽いものにする旨と就寝する前だけ内服するとのことで安定剤の内服を試みることになりました。

大学病院の先生との治療を開始してからおよそ1年半経過し、安定剤の内服により聴力の低下はあるもののさらに回復し、耳鳴りもほとんど感じない程度まで安定したため、内服の治療を終了することとなりました。

突発性難聴を発症した職場の同僚からは、「メチコバールが一番効くよね」と言われたのですが、私にとって一番効果のあった内服薬は苓桂朮甘湯であり、この内服薬との出会いを運んで頂いた先生にはとても感謝しており、自分で何とかしないと行けないということを受診するたびに言われ続けていたのですが、決して突き放すような言い方はせず、「まあ様子を見ましょう」と長く付きあって頂いた先生には本当に感謝をしており、私もそのような医療人になりたいと努力をしている次第です。

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