メニエール病の治療

メニエール病と私

前回はメニエール病の発症までをつづりましたが、今回は病院受診とその後の治療についてつづってみたいと思います。

はじめて発作が起きてから数年後の30代前半に、再び大きな発作が起きました。
それまでめまいと耳鳴りを主に小さい発作は何度か起こしていましたが、発作がおさまるまでの時間は短く、発作後は症状が緩和されていたため、持病だからしょうがないと納得させていました。

ですが、再び大きな発作が起きた後、あまり症状が緩和されず、めまいは治まるのですが、耳鳴りと耳閉感だけは残ったままの状態でした。
その状態が数週間続き、その間も激しいめまいが何度かおとずれたため、知人の勧めもあり、はじめて病院を受診することにしました。
今頃になってと思われる方も多いかと思います。

受診をしたのは、都内でも有名な耳鼻科専門の病院でした。
耳鼻科だけなのに立派な入院設備もあり、医師が数名診察をしていました。
その病院で専門的な検査をした結果、やはりメニエール病と確定されました。
その時初めて私の聴力が正常の半分以下に落ちていることを知りました。

医師の説明は、根本的な治療はないこと、何等かの理由で内耳に水が溜まり、それが移動することでめまいが起きるとのことでした。
そのため治療には、利尿剤を内服し、内耳の水分を排出する手助けをすること、ストレスが発症の原因なので、ストレスを発散するための有酸素運動などを行うようにと説明を受けました。

確かに、初めて発症したときは、いつもと違うストレスを受けていたことを覚えていましたので、説明には何となく納得することができました。
今回の場合も、少なくともいつもとは違うストレスは受けていましたので、ストレスの強さや持続的なストレスというよりはいつもとは違うストレスというものが発症の起因になっているようです。

1ヶ月に一度病院で内服薬を処方してもらうために受診し、およそ3ヶ月間内服を続けました。
内服をしていた薬は、メニエール病にはこの薬しかないということで、イソバイドという利尿剤、そして血流を良くする薬と神経症状を緩和するためのビタミン剤の3種類です。
有酸素運動はもともと運動の習慣があったわけではないので、積極的に行うことはできませんでした。

3ヶ月間内服を続けたのですが、あまり私には効果がありませんでした。
効果がなかったというのは、特にメニエール病の治療の判断基準が聴力の回復にあるようで、聴力に変わりがなかったためです。
それよりも、私の症状は天候に左右されることが多かったため、3ヶ月目の受診をした際の聴力はむしろ悪くなっていました。
病院に行く数日間は軽いめまいがあり、耳鳴りも強くなっていたので、悪くなっていることは自覚をしていました。

医師からは、めまいなどの症状に大きな変化がなかったことと聴力が悪くなっていたこともあり、内服を続けているのではなく、ストレスを自分で何とかしないと治らないと説明されました。
つまり、「このまま病院に来ていても意味がありませんよ」というのです。
カウンセリングなどを受けて、ストレスの緩和に努める方が効果があるかもしれないというのです。

その説明を受けたとき、私は何のために高い薬を飲み続けていたのか疑問に思いました。
例えば、発熱をした際、解熱剤を内服すると数時間後には熱が解熱します。
内服をするということは、症状をある程度緩和するためという概念がありますが、今回処方された内服にはそのような効果のある薬はありません。
めまいが起きたから、めまいを止める薬という訳ではないからです。

実際、3ヶ月間内服を続けていた間も、自分自身には明らかな薬の効果というものを実感することはありませんでした。
それよりは、天候が安定しているかしてしていないかの方が私には重要な要素でした。
その中でも、寒暖差と風の強さが私の症状を左右しているように感じていました。

内服に疑問を抱きながらも続けていたのに、他に薬はないか検討するのではなく、最終的に薬には治す効果はない、このまま治療を続けるかどうか決めてくださいというのは、同じ医療を行うものとして私には医師の資質を疑わざる負えませんでした。

私がリハビリテーションを受けている患者さんにリハビリを続けても治らないですよと言っているようなものです。
私なら、患者さんが良くなるように何か手立てはないか考えます。
考えることが私の仕事ですから、その考えることを患者さんに任せるというのは言語道断です。

私自身、大きな病気をしたことがありません。
高度な専門的な治療を受けられるかもしれないと名のある病院を受診し、専門的な治療を試みた結果が以上です。
その病院に二度と行くことはありませんでした。
結果からみれば、メニエール病という病気の確定診断をされただけで、病院受診をする前に治る病気ではないと諦めていたのと変わりがありません。
ストレスが原因というのも調べて解っていたことです。

ただ、私の症状は天候に左右されるため、内服を止めても、気候が安定してきたら軽い耳鳴りは残っていましたが、めまいを起こすことは自然となくなりました。
ただ、聴力は落ちたままです。
ですが、めまいがないだけで十分でした。

コメント

  1. Tatsuo Sasaki より:

    眩暈は眼振に関係しています。眼振は耳石に関係していると思われます。耳石は平衡感覚を司どっているので耳石の動きが悪くなると、目から入る情報と耳石からくる情報が一致しなくなって目の筋肉はそれを調整するために動きます。眼振が起きると異常電気が発生して周りの細胞にも影響します。その影響は嘔吐中枢に及び、嘔吐を引き起こします。めまいがして吐き気がしたら目をとして大脳前頭葉を使って大脳辺縁系からくる情報を押さえればめまいも吐き気もおさまります。如何でしょうか。私は突発性難聴症で右の聴力を完全になくしました。

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