ぶら下がり健康器と竹踏み

リハビリ一般

昭和の方なら誰でも一度は目にしたことがあるかと思いますが、昔から健康器具として知られているこの2つ。
なぜ健康器具として知られているのかは知りませんが、実は今でもかなり重要なものだと私は考えています。

ぶら下がり健康器には、腰痛の原因となる背筋群の弱化を予防することができます。
そして、ぶら下がることで、下肢の重みが腰椎に加わり、二次的に腰椎の牽引が可能です。
また、腰部の筋肉が引き延ばされようとすると、その筋群、とくに大きな筋肉である腹筋群が慎重されるため、筋肉の伸張性反射によって、腹筋群の収縮を促すことができます。

さらに、肩関節を挙上することで、首や肩の痛みの原因である、僧帽筋の弱化を予防することもできます。
ただぶら下がるだけで、一石二鳥、三鳥にもなるすぐれものです。
そのまま懸垂ができる方は懸垂をしても良いですが、負荷はかなり強いので無理をせず行いましょう。

ぶら下がることができる年齢のうちから、地道に思い出しては続けることが大切です。(運動はどれくらいすればいいの?
目先の効果を目的にするのではなく、無理なく1年後、2年後あるいは一生かけて効果を出していけばいいのです。
人は一日一日老化していきます。
人はそれに気づいているようで気づいていません。
人はやらない事が出来なくなっていきます。
それが老化であり、環境に適応していくという生物の本質です。
慢性的な肩の痛みや脊椎の変形により脊椎の可動性が低下してしまってからでは、ぶら下がる事が困難になります。
その前からはじめておきましょう。

家にあればいつでもぶら下がれますが、無ければ公園にもある所はありますので、散歩コースの中にある公園を入れておくと良いかと思います。

竹踏みは、一番地面に接している足部の機能低下を予防すること(フットケア)ができます。
フットケアは転倒予防にはとても重要になります。

足底部は腱とよばれる弦のような硬い組織で構成されています。
もともと硬い組織であるが故に、足底部の腱が硬くなっていることに気づきにくくなっています。
足底部の腱が硬くなれば、下腿にある筋肉から足趾へ伝わる筋力が低下します。

足趾の筋力が低下すれば、足趾の背屈と屈筋のバランスが崩れ、バランスを崩したとき働かなければならない足趾の屈曲ができず、転倒につながります。
臨床でも、足趾の機能、とくに足趾の屈曲筋力が保たれている人は、転倒のリスクもおのずと少ない方が多いいです。
足趾の屈曲筋力が保たれている方の特徴は、良く歩いていることです。
歩いているので下腿の筋力が保たれており、自ずと足趾の筋力、腱の弾性も保たれています。

ではいきなり歩けば良いかというとそうではなく、下腿の筋力が落ちている方は、足底部が硬くなっていますので、まずは柔らかくすることが大切です。
柔らかくしておくことで、筋力を発揮しやすくし、疲労やケガの予防につながり、運動を継続して行うことが可能になります。

竹踏みは、そのもともと硬い腱をやわらかく保つのに一番簡単な方法です。
下腿の筋群のストレッチにもなります。

今、健康に関する情報はさまざまあり、色々な書籍もたくさん発行され、情報にあふれています。
温故知新という言葉があるように、昔からあるこれらの健康法を今一度見直してみても良いのではないかと思います。

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