運動はどれくらい行えばいいですかと患者さんから良く聞かれます。
「この運動を10回して下さい」と言われたのですが、それだけで大丈夫ですかと。
運動で大切な事はただ一つです。
運動を習慣にできるかできないかということだけです。
たとえ1ヶ月毎日運動を行ったとしても、そのあと運動をしなくなっては意味がありません。
自分で運動を継続できる目安を知っていると良いですが、多くの方は運動習慣のない方です。
ですから、自分の運動を継続できる目安など知っている人はいません。
じつは、運動習慣がある方は、運動の方法だけ教えれば、回数や頻度などは自分で考えます。
私が常に話をすることは、気が付いたり、思い出したりしたらすぐにやって下さいということです。
回数は10回など数にこだわる必要はないです。
その時、できる時間内でできる回数で十分です。
その話をすると抽象的で無責任に思えるかと思いますが、すべては習慣にするためです。
誰もが毎日歯磨きをするのと同じように、運動を習慣にできるわけではありません。
毎日行う歯磨きですら、時間や磨き方も千差万別です。
運動習慣も千差万別で良いんです。
大切なことはできない事をさせないということです。
できる事をする、できる事は人それぞれ違います。
10回という回数ができる人は10回行えば良いですし、1回しかできない人は1回でもできれば十分です。
1週間に一度でも良いです、初めに行ってから、1、2か月の間が空いてしまっても良いです。
また始めて下さい、継続して下さい。
ただし、思い出したら後回しにせず、すぐに行って下さい。
運動の目的は回数や頻度ではなく、運動習慣を持ち続けることです。
運動習慣は自分の身体へ意識を向けることであり、自分ができる事がまだできているのか、できていた事ができなくなっているのかセルフチェックをする役割を持ちます。
老化とはできる事ができなくなって行く事です。
できない事を増やさない事はいつまでも健康的に暮らすために必要な要素です。
無理のない継続できる運動を行いましょう。
私が基本的に勧めている運動があります。
介護予防にもなりますので、介護が必要な方はもちろん、ご家族の中で、介護が必要になりそうな方がいらっしゃる場合など、簡単にご自宅でできる運動ばかりですので行って頂ければと思います。(Directionアプローチで行う運動)
その中で、脊柱起立筋群の運動と股関節の屈曲・伸展運動、骨盤の回旋運動は大切なので行って頂くと効果を実感して頂けるかと思います。
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